咲のダメなところは昔からある日突然人を嫌いになること。
嫌いとかのレベルを超えて憎しみに変わること。

そしてそれは口に出してしまったらもう取り返しのつかない事になるわけで。
無視とか避けるとかじゃなく、その人を存在しない人として考えてしまうこと。
話しかけられても、聞こえてないフリじゃなく、無視してるわけじゃなく、咲の前に存在してないから何も聞かない。
全てのその人との関係を無意識のうちに切ってしまう。

何人か今まで居たのそーゆー人。
その全員が親友と呼べるくらいに仲のよかった人達。
きっと傷つけたに違いない。
だけど咲には必要なくなった人。
だから要らない。
要らないモノは排除する。

この考え方が骨の髄にまで染み込んでて抜け出せない。
そこまで仲よかった人達を何で切れるのかわからない。

だけど最近少しわかるようになった、つもり。
たぶん怖いんだ。
自分に近づかれるのが。
自分を知られるのが。
本当の自分でも気づいてない自分の存在を知られるのが堪らなく怖い。
だから絶対に悩みは相談出来ない。
怖いから。

嫌いなんじゃない。
怖い。

もい嫌だ～
人に気をつかうのも
人に気をつかわれるのも
気づいてないフリするのも
傷ついてないフリするのも
馬鹿なフリするのも
なにもかも全部嫌
嫌い嫌い大嫌い嫌い大嫌い嫌い大嫌い

もういやだつかれた

素で居られる友人が欲しかった。

さき